桶屋

好きなものについてや日々思ったことです。大学3年生ってこんな感じだったな、って見返したい。

六文銭のあなた

六文銭の「あなた」は誰なのか。

 

 

MOROHA - 六文銭 / THE FIRST TAKE - YouTube

あなたがいた だから名曲

 

この曲を初めて聴いた時、聴きながら考えた。

始めのパートでは、具体的な人物を指しているように感じた。

MOROHAのほかの曲『バラ色の日々』を聴いたせいか、アフロの元恋人ではないかと思った。

 

優しいあなたは俺の手を握り
しめたりなどしなかった
代わりに床に散らばったペンを拾い集めては
強く固く握らせた
「やるんでしょう? やらなくちゃでしょ?知ってるよ 私は知ってるからね」
そう言って ひとりぼっちにしてくれた

https://lyricstranslate.com/ja/moroha-rokumonsen-lyrics.html

セリフもあるし、情景が想像できるほど具体的だ。

実際にあった夜なのではないか。

そして「私」という一人称で、女性かな、元恋人だろうな、と思い込んで曲を聴き進めた。

 

しばらく進んで、次のパート。

仮に命日をすっぽかしたっていいだろ
ふとした時に思い出すよ
お前を忘れるまで忘れない
遺骨の中に心はなかったらしいな
よかった ちゃんと 持ってったか

https://lyricstranslate.com/ja/moroha-rokumonsen-lyrics.html

亡くなった相手のことを歌っている。

(「遺骨の~」は個人的にすごく好きなリリック)

『バラ色の日々』を聴いた感じだと、元恋人は死別したわけではなさそうなので、これは別の相手ではないかと思った。

あと、「あなた」ではなく「お前」と呼んでいる。

一つ目のパートとは違った相手で、お前と呼べるくらい仲のいい、あるいは友人ではないだろうか。

 

ツイートで追悼? そんなのは野暮
だから アコギとラップ合わせ合掌

この部分で、もしかしたら音楽仲間かもしれない。と思った。

普段から夢を語り合って、高め合って、音楽を楽しんでいた仲間

そんな相手に送る言葉だから、音楽で。

あなたのことを思い出しながら、歌う曲、あなたの名前を呼びたくなる、だから名曲。切ない。

 

 

次のパート。これはわかりやすかった。

なぁUK 俺たちどこまでいけるかな?

そんな言葉から始まるパート。相方のUKに向けた言葉たちだった。

二人の今までの歴史は正直ほぼ知らないけど、

UKに対する感謝、信頼、大きな感情が詰まっていて、

こういうのに弱い私はめちゃくちゃぐっと来た。

あなたがいた。だから名曲。

きっとたくさんの困難をともにして、互いの存在のおかげで進み続けられるのだろう。友達にまっすぐ気持ちをぶつけることは恥ずかしくてむずかしいけど、それができる関係っていいなあと思った。

 

 

これ以降のパートは、たぶん、この曲を聴いているわたしたち。MOROHAの曲が好きな世界中の人たちのこと。

友達じゃない家族 恋人でもない 全員他人だ
なのに 同じ音 同じ時代に揺れて生きてそこにいる
それが奇跡 出来過ぎた奇跡だ
この国で五本指に入るラッパー
じゃなくていい MOROHA アフロは
あなたの握った拳の中だ
戦う気持ちの側にいるから

https://lyricstranslate.com/ja/moroha-rokumonsen-lyrics.html

曲を聴いて、心動かされた人たち、それをMOROHAに伝えたりライブに行ったりした人たちのことだ。このことにまた、アフロは心動かされている。

ファンにとって、こんな曲が出されて、こんなにうれしいことがあるだろうか。

MOROHAの言葉はまっすぐ胸に届く。素直な単純な表現じゃないけど、心に情景が浮かぶ、知ってる言葉遣いで、ストレートに心に入ってくる。

 

そんなMOROHAに、

「あなたがいた。だから名曲。」

なんていわれて、感動しないファンはいないだろう。

今までの曲を全部引っ提げて、わたしたちに希望を抱いて、

つらいとき、頑張らないといけない時、寄り添ってくれる。

MOROHAの言葉に救われた人が、何人いるだろう。

 

 

 

「あなた」は誰かひとりを指すのではなく、

いままでアフロが触れたたくさんの人の心、

これから届ける見たこともない人、

本当に本物の自分を信じてくれた人

全部を指して、「だから名曲。」と言ってくれた。

のかな~と思う。

 

本当にすべて憶測でしかないけど、憶測が止まらない。。

この曲めっちゃ好き。

 

2023.2